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カシワシムスメ

kashiwa今日は物欲話ではなく、この人の話。SMAPとか極生とかで有名なアートディレクター、佐藤可士和氏。そーいえばこのBlogにも何度か出てきてるね。

テレ東のDesign Channelって番組の収録で、彼の特講があるよとmixiコミュで知って、さっそく応募して行ってきた。mixiは情報源としてホントありがたい。

会場に入ると、デザインとかそっち系の勉強(仕事)してそうな高感度な、しかしながらまだ悶々としてそうな感じの同年代が約50名。主婦とか居ないだろうなって思いつつ。

実はこの番組のこと知らなくて、トップランナーみたいなノリのトーク番組だと思っていたら、ホントに「講義」で、2時間以上みっちり可士和氏がしゃべりっぱなし。終わった後ぐったりしてしまうほど内容も濃くって、いやぁコレお金払うべきなんじゃないかと。

彼が携わってる沢山の仕事の中から、「今までアートディレクション(AD)の入ってなかった領域・空間全体をADする」仕事の話が中心で、現在進行形の幼稚園を丸ごとプロデュースする話、明学大のブランディング、NHKの「えいごであそぼ」の話をしてくれた。幼稚園の話は前々から広告批評で読んで気になってたので、メモりまくり。

それぞれ実際の企画書やロゴのボツ案なんかも見せてもらいつつ、只々感心。やっぱりスゴイなと思うのは、単純に感覚でステキと思う芸術的センスや発想以上に、この色形すべてにコンセプトがあってポリシーがあって、なおかつそれをちゃんと言葉(理屈)で説明できるだけのコミュニケーション(プレゼン)能力。どんな質問が来てもとにかく的確。1聞いたら10返ってくる。質問してた人達がみんな「僕が、私が」でちょっと引いたけど。

仕事をしてた頃のこと、いろいろ思い出した。WEB業時代は半人前なりに何かををプレゼンしなきゃいけない機会が多くて、当時は会社でも同じ職種は9割男性で、なおかつ年齢も一番下に近かったから、面白いことを考えるとかいう難しさよりも、「話を通すために相手に(または社内で)説得する」ことの難しさを常々感じていた。

だから、絶対的センスやほとばしる才能で勝負する「芸術」にはさほど興味なくて、それこそ「デザイン」というより「意匠」に近い、なぜそこは赤なのか、なぜ明朝体なのか、なぜ400pxなのか、すべて理由がある、そういうデザインに憧れていた。

で、カシワ仕事がやっぱり好きなのは、そういったポリシーが裏にびっしりありながら、最終的に街に落とし込まれていったとき、そういう理屈云々を抜きにして、「なんかカッコイイ」「なんか気持ちいい」と思わせる。

もう今は仕事してないから、身につまされずに聞いてたけど、そうやって思い悩んだ経験や今日貰ったシゲキをBlogに反映させなきゃ。そんな感じで色々考えながら、彼のデザインした六本木のTSUTYAに寄って、勢いでごっそり本を買い込む。重てぇ。

と言うわけで今日のネタは一切ボケ無しでお届けしました。つまんなくてごめんね。ご存じない方のために、一応可士和シゴト。パっと思いついたものだけでこんなに。

※INFOBARはプロダクト自体のデザインは深沢直人さんで、カシワ氏はそれにかかる一連のプロモーションを担当です。入れないほうが良かったかな。
可士和シゴト
おすすめ著書 BEYOND―KASHIWA SATO佐藤可士和の仕事と周辺
過去記事:あらためて、すごい名前 (2005.04.18)

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コメント

>chimoさん
あ、こういう話題アリですか。よかった。
ブログをやる前はこういう、レポっつーかコラムっつーか
みたいな記事が多かったんですが
ブログやり始めてから、どうしてもモノネタが多くなってしまって。
で最近色々な切り口を模索していたりして。

>みいさん
ルブタンはやはり皆さん大好きなのですね。
BAILA読んだらルブタンのパンプスが何十回も出てきてて
他に無いのかよとちょっと思ったりしたんですが、
まぁそんなことはイイとして。

4月いっぱいで仕事を退職して、今は主婦です。
少し個人の頼まれ仕事やったりもしてましたが・・。

投稿: オモムロニ。 | 2005.10.19 20:44

ルブタンのブログ以来、わたしも“お気に入り”に勝手に登録して、日常的に読ませてもらっています。

今回は疑問があってコメントを書きました。

オモムロニさんは現在仕事してないんですか?

投稿: みい | 2005.10.18 11:17

ちょっと前からお邪魔してます♪
さかのぼって書き込みしてもよかったでしょうか・・・・(汗

おもしろいなぁ~ってこっそり(なんでや!)お気に入りに入れてたりしてました♪
今日のお話めっちゃ面白かったです♪
単に私がファッション通でないだけなのですが・・・いつも文章に引き込まれます♪

今日のお話もう一回ゆっくり読もう♪
またお邪魔させてもらいま~~す♪

投稿: chimo | 2005.10.17 18:45

>akiさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
なんとなーく物欲の狭間に書いてみたのですが、
そんな風に考えてくれる方がいると嬉しいです。

私は個人的な趣味趣向として「意味のあるデザイン」が好きだったので、
社会に出てからはずっと現実と葛藤してましたねー。
特にWEBは、スピード命で時間との戦いだったので
ポリシーとか考えてる前に作れ、みたいな。

>イトオカシの姉さま
代表作の中でも、パっと思いついたモノだけなので
カシワ仕事はこれ以外にも有名なモノがたくさんあります。
たまにはこういう物欲以外のネタも入れてこうかな。

>ぼーちゃんさん
はじめまして。
M学のブランディングの話も興味深かったです。
一緒にお仕事されたなんて羨ましい。
広告の世界では、相当に有名な方です。
みんなメモりまくってました。

投稿: オモムロニ。 | 2005.10.17 08:22

はじめまして。
カシワさんのことが書かれていたので、「おっ!」と思って書きました。
先日M学院大のお仕事で、カシワさんといっしょにグッズ作りをさせてもらいました。私はデザイン関係の仕事ではないので、初めて知ったのですが、とても有名な方なんですね。私も最近いろんなメディアでカシワさんのコメントを見るにつけ、「彼の発する一言一言が影響力ある方なんだなあ」と感じます・・・。

投稿: ぼーちゃん | 2005.10.17 00:45

こんばんは~

デザインの世界とかには全く疎い私ですが、
この記事、とても興味深く読ませてもらいました。

最後の画像見て、「全部見た事がある!」って
思ったんですが、それだけでも彼がスゴイ人なんだな、ということがわかります。

自分が興味のある分野の情報を集めるのは簡単ですが、
オモムーさんの記事を読むと、自分が疎い事にも首をつっこめるので、
こういうウンチク話もまたよろしくです!

投稿: イトオカシの姉 | 2005.10.16 01:01

オモムロニ。さん、初めまして。
いつもコソコソと覗かせていただいております。
こちらの情報は素敵すぎて、勝手にお世話になってます。

クリエイティブって何?というほど遠い感じではありますが私もデザイン業のようなことをしています。
文中にある「すべて理由がある、そういうデザインに憧れていた」という言葉が非常に胸にきました。学生の時はそうだったなー、と。今もそうでありたいハズなのになーと現在の己を色々振り返ってしまいました。
そういう風でありたいという気持ちは忘れないようにしたいと思います。

投稿: aki | 2005.10.15 18:55

>rinaさん
こんにちは。出張お疲れ様です。
そう、INFOBARのプロダクト自体は深沢さんです。
カシワさんはソレにまつわるプロモーション全体をADされているのです。
分かりづらかったですかね。(一応追記で入れておきました)

上司から言われた話・・・懐かしい。
昔の記事にある可士和さんのCD-ROM型名刺、
確かその上司がくれたんだよなぁ。

>タラ姉
ごめんよ、上記のとおり商品デザインは
深沢直人さんなのだ。でも深沢さん自体が
かなり有名な方なので、「深澤デザインのでしょ?」
で十分しったかぶれると思います。
INFOBARの衝撃の後、マークにゅーソンのtalbyってのが出て、
最近はドコモも負けじと佐藤卓さんを起用して
どんどんデザイン携帯が進んでるよ日本は。

投稿: オモムロニ。 | 2005.10.15 16:52

いやあ、勉強になった(笑)
知らないもの、こういうこと(知らなくってもいいんだが)
このauの携帯は帰国時に友人が持ってて
「うわあ、日本の携帯ってやっぱスゲー」って湧いたよ(笑)
だから今度は「それカシワのデザインでしょ?」と
知ったかぶれるように頑張ります(んなことに頑張るっつーのも...)

投稿: タラ | 2005.10.15 16:02

こんにちは。
2週間の出張から帰って最初に開いたサイトはやっぱりオモムロニでした。
ほんといつもいつも勝手にお世話になっております。

ところで前もちょっと思ったので質問なのですが、auのINFOBARって深沢直人デザインじゃ?ないでしょうか。
これってミッフィーはディックブルーナじゃん!って言ってるのと同じな質問だったら  いとオハズカシ、、。 
ひょっとして私オモムロニさんの言ってる「デザイン」の根本的な意味を捉え間違えてるんでしょうか。

兎にも角にもオモムロニさんのマジメ話は(かなり前だけど、苦手な相手に送ったメールについて上司から言われた話とか)心のムズムズがきちんとした言葉になってる感じで大好きです。

投稿: rina | 2005.10.15 10:19

>ひかるさん
タイトルは毎回かなり悩みます(笑)
適当なタイトルつけるとあとですごく後悔します。
だいたい何かのパロディなんですけどね・・。

奥様、来てましたよ。
可士和さんのクリエイティブとは結構違う方向で
美意識が高そうな方だなあーという印象。
そうそう、カッシーナ方面で。
リンクアリガトウゴザイマス。
私も次回更新のときに追加させていただきますー。

>equipさん
博報堂時代に、その能力は培われたのでしょうね。
今は自分がこれだと思う仕事しかしてないそうですが、
昔は自分の趣味趣向と全く違う種類のシゴトを
死ぬほどやってきたとおっしゃってました。

最近のカシワ仕事は矢沢永吉周辺とかLOFTとのコラボとか
どうもイマイチな気がしてたんですが、
も一度見直してみよう、なんて思ってしまいました。

>taiさん
そう、みんな仕事や学校でそれぞれ、
現実とクリエイティブとの狭間で悩み多き若者
って感じで、質問タイムには驚くべき挙手率でした。

BEYONDの方が最新作品集なのでABCなどでぜひ。

>kiraraさん
二丁拳銃の人(笑)!!
その二丁拳銃の人、去年映画館で一つ前に並んでました。

作品を見ると、やっぱ分かりやすいですよね。
私も仕事してたときは割と頑固にこういうことを
日々思ってたんで、昔のWEB日記には
こういうことがいっぱい書いてありました。
(まだどっかにUPされてたらどうしよう)

・・・・検索したら、残ってました(笑)
めちゃくちゃ恥ずかしい!!

>じゅんさん
そう、世の中のほぼ全てのものはデザインされてるんですよねー。
仕事してたとき、一時期何をみてもデザインのこと
考えてしまって軽くノイローゼ気味のこともありました。
W佐藤さん、佐藤卓さんも有名な方ですよね。
「にほんごであそぼ」は佐藤卓さん、
「えいごであそぼ」は佐藤可士和さん。

>ポンヌフさん
明学のロゴの案を30個ぐらい見たんですが、
全部について説明できると言っていました。
またこの30に絞るまでに300ぐらい作ったとも。

幼稚園に至っては、最初に考えていたロゴを
途中でカワイイ系に変更するんですが、
何となく見たら、変更前の方がスタイリッシュでオサレなんです。
でもなぜそれを敢えてこっちにしたか、という説明を
プロジェクトの経過に沿って、説明してくれるんです。

あんまりアシスタント任せにしてないようで、
集中して黙々と作業してるらしいです。
NHKの番組とか、毎日なので、すごい量なのだとか。

>みかさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
ハッタリが上手いヤツの方が「出来る」っぽく見られる・・・
そんな葛藤は私も何度かありましたー。

可士和さんは、途中横文字や専門用語をサラッと使いつつ、
なんとも自然な形でそれの意味を話の中で
説明するんです。
オジさん達にとっては、横文字にするだけで説得力あるし、
その後ちゃんとこういう意味のことか、と
理解させてくれながら説明してくれる、これは
かなり使えるテクだなぁと思ったりしました。
横文字だけじゃ、胡散臭いIT業者になっちゃいますしね。

投稿: オモムロニ。 | 2005.10.15 02:29

はじめまして。みかと申します。
よく拝見させてもらってたのですが、なんか「あー」と思いましてコメントさせていただきました。はじめましてです。

私は商品企画&パッケージデザインをしているのですが、ほんと「しゃべり」ができないと相手を説得できないことを痛感してます。たいしてよいデザインじゃなくてもよーしゃべる、じゃない(笑)、わかりやすーく話す人は「こやつできる!」と相手に思われますよね~。それにくらべて私は、、、。しゃべれませーん(笑)

しゃべりの方を勉強しなくては。なにごともコミュニケーションですね。

可士和さんは独立されたころから知ってますが、ずーっと活躍されてて尊敬しますです。

投稿: みか | 2005.10.15 01:25

佐藤さんの色使いは、新鮮な驚きがあり、かつどこかホッとし、清潔感もありもちろんセンスの良さもたっぷりあって・・・それを同時に感じられるデザインを生み出すには、相当の時間を費やしているんだろうなぁと、何となくそう感じてはいたのですが、オモムロニさんのブログを読んでいたら、佐藤さんはプロ中のプロなんだなぁと軽いショックを受けました。

佐藤さんの記事(糸井さんとの対談)を読んで、“努力の人”なのかなとも思いました。
熱血というより、職人的な黙々と作業するようなタイプなのではないかと。
創意工夫や、さらに良いものを!みたいな向上心を言葉の節々に感じ、現状と将来の展望を説明できるだけの客観的な視野も持ってらっしゃるようで。
地に足が着いた人ですね。
こういう人が存在していることがうれしいです。

投稿: ポンヌフ | 2005.10.14 21:46

うーん面白い。こうゆう話好きです!
デザインとか全然疎い私でも凄く興味深く読ませていただきました。
てか日々勉強だな、歳とっても。ありがとうごぜえます(土下座
私たちが身近に触れてるモノって色んなワケがあるんだねえ。
これはこの人のデザインで、あれはあの人って知って触れるのって確かに感慨深い。
「おいしい牛乳」と「極生」はW佐藤さんと。覚えました先生!
にしても、こんなに文章力があるオモムロニ。さんが説得する事の難しさを感じた事があるなんて。驚愕。
ワタクシ世の中のレベルの高さを思い知りました。
あ、たらこキューピー今日ウチにキタ!!嬉T~

投稿: じゅん | 2005.10.14 20:49

こんばんは★

前回の記事もぼひゃっとして、「二丁拳銃の人?」なんて思って見てたので、記憶には残らず、可士和氏のことも知らなかったのですが、こんなに多くの作品があったのですね。
どれも見たことがあって、何か気になるカッコいいモノばかりです☆

「すべてにコンセプトがあってポリシーがある」ということを聞いて、納得。

芸術的なことに関しては無知ですが、上の空気味の生活を送っていて、先日開催された感謝祭も逃した私としては、ポリシーを持って生きようと思いました。(笑)


投稿: kirara | 2005.10.14 20:06

悶々としてそうな同年代・・・って面白い表現ですね。なんとなくわかります。佐藤可士和さんに興味は無かったんですがシゴト例をみると好きなものがたくさん!ちょっと調べてみたくなってきました。

携帯のINFOBARは深澤さんのデザインでは?と思ったらプロモーションに関わっていたんですね。知らなかった!

投稿: tai | 2005.10.14 18:35

この方の事はよく知らなかったですが
高校の頃、服飾デザインをしていたりその後は建築設計に携わっていた事もあったり
所謂『デザイン』というものが好きなので興味深く読ませて頂きました。

オモムロさんが仰る『プレゼン能力の高さ』というのにはわたしも肯けます。
それがあってこそホンモノのデザイナーである意味や価値があるのかな…と。
インスピだけで作られたデザインはすぐに飽きられてしまうんでしょうね。

『デザインチャンネル』ウチの地方でも週遅れで放送されているので
まめにチェックしてみたいと思います。

投稿: equip | 2005.10.14 18:28

コンニチワ☆
カシワシムスメで佐藤可士和ときましたか。タイトルから飛んでくる時は想像力MAXにするんですけどね、今日は全くムリでした。(笑)私はデザインのこと難しいことはわからないけれど、「デザイン」というより「意匠」ということ、頭に残りました。なるほどです~。カシワ氏の仕事ぶり、ほんとに自然と気持ちいいと感じます。才能?努力?なんだかわかりませんが、好きです。前に奥様タイムの番組(たぶんジャスト)のセレブ妻のコーナーに嫁がでていて。カッシーナなインテリアが印象的でした。

[追記]私のブログにリンクを貼らせていただきました。(すごくわかりづらいところですが)何卒よろしくです。

投稿: ひかる | 2005.10.14 16:11

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